2020/11/28 11:28
11月も終わりますね。
目まぐるしく時間は過ぎていきますが、年末年始にむけて、食事に運動に体を整えていきたいです^^
さて今回は、旬野菜「大根」にピントを合わせてみましょう。
大根の旬は大きく分けて二季節あります。
ひとつは夏大根が出回る6月~8月。こちらは辛みが強いのが特徴です。
もうひとつは秋冬大根が出回る11月~3月。みずみずしく甘みが強いのが特徴です。
今はもちろん秋冬大根の季節で、おでんなんかにしても美味しいですよね^^
大根は、エジプト、ギリシャでは早くから食用とされており、エジプトではピラミッドの建設労働者たちの常食であったと記録も残っているそうです。
日本では室町時代頃から「だいこん」と呼ばれるようになったそうで、現代でも比較的食卓にあがりやすい、使いやすい野菜かと思います。
新鮮なものに越したことはありませんが、上手に保存すれば日持ちもしますしね。
ところでみなさん、お店に葉付き大根と葉のない大根があるとすれば、どちらを購入しますか?
わたしは断然「葉付き」の方を選びます。
葉付き大根は新鮮な証拠ですし、何より根の部分とは違う栄養素が含まれています!
※新鮮なものでも、葉が固そうなものは出荷の際、落としてあることもあります。
◆大根の注目栄養素(根)
・ビタミンC
・食物繊維
・イソチオシアネート<辛み成分>
・アミラーゼ(ジアスターゼ)、オキシダーゼ、カタラーゼ<消化酵素>
ビタミンCはコラーゲンの生成を助けたり、抗酸化作用もあるので、細胞の老化防止や美肌つくりには欠かせない水溶性ビタミンです。
皮に近い部分に多く含まれるので、よく洗って皮ごと食べるのがオススメです。
もしもむく際にはうすーく、うすく!
また、大根おろしのビタミンCは2時間で半分以上が酸化されます。
「酢」を加えると酸化を抑えることができるので、おろしてから食べるまでに時間がかかる場合には「酢」を合わせておく方法もひとつですよ。
食物繊維は腸内環境を整えたり、血糖値の上昇を抑えてくれる働きがあります。
辛み成分の一種である「イソチオシアネート」は大根の根の先端部分に特に多く含まれており、これは、葉に近い部分(上部)の10倍以上にもなると言われています。
この辛み成分は、すったり切ったりと細胞を壊すことで酵素により作られるもので、がん予防にも期待ができます。
大根には「アミラーゼ(ジアスターゼ)」「オキシダーゼ」「カタラーゼ」などの消化酵素が含まれますが、最も多いのが「アミラーゼ」です。
この「アミラーゼ」は自然の消化酵素として、でんぷんを分解して消化を助けてくれます。
昔から、餅は大根を切りながらだと切りやすい、餅の食べすぎには大根おろしがいいと言われてきたのには、アミラーゼの働きによるものだと考えられますね。
また、「オキシダーゼ」には焦げに含まれる発がん物質を解毒してくれる効果があるので、焼き魚に「大根おろし」理にかなった食べ合わせなのです。
そしてとっても大事なことをここで一つ!
これまでお話した消化酵素やビタミンCは熱に弱いので、これらの効果を最大限に生かすためには「生」食することが大事なポイントです!
酵素は「生」のときに働きます!!!!
しかしながら、加熱調理をしても得られる栄養素(食物繊維やカリウムなど)はあるので、自分が何を必要として、どう食べたいのか注目しながら調理してみてくださいね^^
もちろん「美味しく食べる」が大前提ですが^^
まだまだ続きます!
お次は葉。
◆注目栄養素(葉)
・ビタミンC
・βカロテン
・カルシウム
葉にも栄養素がたっぷりと含まれています。
むしろ、栄養素によると根よりも多いものも!!!
ビタミンCは根の4倍以上、カルシウムは10倍以上です。
<ビタミンC:葉‐53㎎/100g、根‐12㎎/100g>
<カルシウム:葉‐260㎎/100g、根‐24㎎/100g>
同じ100gでも葉と根では量が違いますが、葉の場合、加熱すれば量は減りますし摂取しやすいです。(ビタミンCが減るので加熱しすぎは注意!)
抗酸化作用があり、体内の酸化を防いでくれる「βカロテン」は、油と一緒に調理することでその吸収率がUPします。
大根の葉レシピも今後ご紹介する予定ですのでお楽しみに^^
どうでしたか?
大根に興味をもっていただけたでしょうか^^
今回は一般的に食べられる青首大根をご紹介しましたが、最近では様々な品種の大根も見られるようになりました。
写真にもある紅芯大根は、切っても鮮やかな色が特徴で、抗酸化力にとても優れています。目にも体にも嬉しい大根です^^
大根も、普段何気なしに食べていらっしゃるかもしれませんが、体の健康をサポートしてくれる栄養素がたくさんです。
とは言いつつも、大根ばかりを食べていればOKというものでもありません。
いろいろな種類の食材を組み合わせて、調理法も時には工夫して、バランスよく美味しく食事をしていきたいですね。
そして、今のところ一品ずつのご紹介となっておりますが、是非、このブログ内でご紹介したおかずを食事の中に組み合わせてみてくださいね^^
まだ少ないのですが、これからもおすすめレシピをUPしていきます^^
参考文献
日本食品成分表2020七訂
コツと科学の調理辞典第3版
栄養がわかる体によく効く食材辞典